エッセー

諸行無常

諸行無常

おばけちゃん

諸行無常ってなんだっけ?

はなこ

平家物語の冒頭だよ。

「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理を表す 驕れる人も久しからず ただ春の夜の夢の如し 猛きものも終には滅びぬ ひとえに風の前の塵に同じ」

 平家にあらずは人にあらずとまで言われた平家一族も最後には没落した。どれほど栄華を極めようと永遠に続くことはないという例えである。

タイトルにした諸行無常とは、「全てのものことは常に変化している。同じ場所に留まっていることはない」という意味であろう。

(余談ではあるが、変わらないものに真理があると美輪明宏さんの本に書かれていた。反対に世相によってコロコロ変わるものが常識であると。)

変化と聞いて私がすぐに思いつくのは心変わりだ。どれ程強く思っていても、時と共に形を変えていく。心変わりと聞くとマイナスのイメージがあるがこれもやはりそういうもので、変わっていくのは自然なことなのかもしれない。

このイメージがあるから私は変化に対してあまり良く思っていないのだが、変化にだって色々とある。

人の成長や科学の進化だって変化だ。自分の成長には喜びを感じるし、世界の発展による恩恵は計り知れない。

変化は時に、億劫だったり怖いと感じることもある。しかし、考えてみれば自分が変わらなくても周りや環境は常に変化しているし、自分だって昨日の自分と全く同じということはないだろう。

諸行無常。世の中とはもうそういうものだと思い、変化を怖れずに楽しんで生きていきたい。

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